毎晩22時から始まる道路工事はもうずっと夏前から続いているが、ここにきて本格的な仕上げ舗装がはじまった。年配男性作業員が若者に小さなやかんを手渡す。路面に出た丸いふたの周りにドロドロのアスファルトを注いてシールする作業である。年配の男性はほうきであっちを履きながらも時折そっちも見ている。
年を越して晴天の続く冬空に映える木々の枝は白く一本一本がくっきりとしている。歳を取る美しさは、こういった包みせぬ状態へむかうことなのかもしれないと見上げながら歩き、昼なお暗い森へ差し掛かった。むこうより駆けくるものあり。まっしぐらにおねいまんの足首を噛む。こいぬが あらわれた・たたかう・にげる?
今日は一年の時間とお金をうまく都合して実現した観劇だ。この椅子も音楽も自分が自分にあきらめず用意したものである。カーテンコールの時、となりのおねえさんがせいいっぱい拍手をして一瞬止めて、また一度拍手をしてを繰り返していた。はんかちで目をふいているのだなとわかった。そういえばさっき右隣のおねえさんも眼鏡をはずしていたなと気づいて、わたしも泣いた。
まず頭を前傾に。イメージはマイケル・ジャクソンのようにななめに\ななめに\地面だけ見て。そしてその場で足踏みをする。するとどんどん前に進むのである!?夢中でそうしていたらなんと13分で駅についてしまった。しかもハアハアしていない!ドキドキしていない!体が走っていることに気づいていないようだ。