幸福な四面楚歌
中学生の頃聖闘士聖矢がとても好きな女の子三人がいて、その子たちを含むグループにいた。*1
ある日「ねえねえ、ドウジンシ出すからもちちゃんも描いて!」と言われ
「えーまんがなんてーかけないよう」といったら
A「大丈夫、描ける、もちちゃんなら!」
C「どうしてももちちゃんが必要なの」
B「コマ割とペン入れはしてあげるから、もちちゃんは絵を描くだけでいいの!」
とわたしの座っている前と左右を取り囲まれてしまった。
もち「・・・じゃあ、」*2
とわたしが描きはじめると、ABCが「すごい、あはは、面白い」とか「次は、次は?」なんて言って煽てて、わたしは「これなんて羞恥プレイ」*3って思いながら、鉛筆で数ページのへんな漫画を描いた。*4
あの同人誌は完成しなかったと思う。
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世界と自分がなんだかこの数日で隔たってしまったような気がした。
というか、ちょっと油断すると世の中からすぐ引いてひとりになりたがるところがわたしにはある。
それで思い出したのだと思う。無理矢理世界の真ん中にわたしをひっぱっりだして逃げられないようにしてくれたあの友人達。
・・・