伝達方法を言葉だけに頼ることはもういいかな、と思った。というのもほかでもない言葉より、わたしに頼るのはそろそろもういいんじゃないと告げられたから。それからというものどんな文章を読んでもその告白が隠れているように感じる。言葉に背を押され手を引かれている。こうやってしていてあげるからそうしてみて、って。これまでよりも親密であるようにさえ思える。
伝達方法を言葉だけに頼ることはもういいかな、と思った。というのもほかでもない言葉より、わたしに頼るのはそろそろもういいんじゃないと告げられたから。それからというものどんな文章を読んでもその告白が隠れているように感じる。言葉に背を押され手を引かれている。こうやってしていてあげるからそうしてみて、って。これまでよりも親密であるようにさえ思える。
忘れたくはない。今日の楽しかったことを、二度と戻らない人生のだとしても、みんなが楽しくしていてそれにわらいをこらえきれない。そのことを忘れてしまっていいと思うきもちと、思い出して大切にしたいと思う気持ちの両方のはざまで、やくるとを飲もうと思う現実も好きなことを。
悩みって大きいも小さいもなくてなやみは平等に悩みである。綿毛布の形をした悩みが風にあおられて去ったように、ある過去部屋の古カーペットをベランダに出してほこりを払った時去ったあの貧乏神のような何か。それは悩みの三本の転々々だったのではないか。実存として風に連れ去られた髪の毛たち、今ものこされたりっしんべんとひよめきよ。