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もしこの人たちを見かけたら

• 黒い服を着てる
• 老夫婦、親子
• 土・日・祝日、お彼岸・お盆　の主に夕刻

ふだんは乗らない電車に乗ってる。良く知らない場所にいる。無事に終わったと緊張していた糸が少しゆるんでる。お酒も飲んでぼんやりしている。重いヒールの革靴のせいかもしれない。仕方がないことだとはいえ悲しいと。誰かの生を。自分の生を思ってる。久しぶりに会ってたくさんおしゃべりした。元気さを見せるようにしてた。　　だから法事帰りの人は疲れている。自分が思っているよりとっても。
もしこれらの条件が満たされた人が、電車の同じ車両にいたら席を譲ってあげてください。もちもちおねいまんからのお願いです。２人でいることがほとんどなので、その場合は元気に見えるほうの人に声をかける。「こちらにどうぞ」。そうすると（ほら、座らせてもらいなさいよ）なんて風に相方に声をかけてくれて、座ることが自然になる。断られることもままある。それはきっと膝を折り曲げると痛むから少しの間なら立っている方が楽なのだとか、何かひとことでは言えない理由があるのだ。でも心は座る。座ったらその人たちは感じる。ああ楽になった。へとへとだった。でもこんなふうに見ず知らずの人に気遣ってもらった。善い一日だった。
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