2006-10-04 あんず酒 自家製の杏酒のビンから少しだけ注いだコップの中には角の丸い氷がいっぱいに入っている。 あまい春のように酔う頭の中に声が響く。 「あなたは眠くならないお酒を飲んでしまいました・・・もう、永遠に眠ることは出来ないのです。」 そうか・・・口に入れたときにすこしざらっとしたような気がした、あの舌触りが眠れない秘密だったのか。 諦めと後悔の中で、あなたは眠りにつく。