それはユジャン・バフチャルという写真家の作品*1 *2を紹介してあるページがある号で、わたしはそこがもう一度見たかった。黒い闇を白い手でなでるように走り回る少女の写真。彼は目が見えないけれども写真を撮る。それはどうしてだろうとことあるごとに思ってはずっと思っていた。いろんな仮説と答えを用意しながらあれこれ考えていた。彼になった気分で考えてみた。けれどもやっぱり、わからないな、と思った。
すごくわからない、そしてすごくいいと思うと思われるものはたぶんどんな言葉も弾く。大気圏に包まれているみたいに流れ星もそこで止まる。しかしトリノはどうやって通り抜けて来たのだろう。わからない。わからないことばかり。*3
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