もちもちおねいまんと4枚の絵

もちはもちや おねいまんはもちもちおねいまんです

内視鏡

天の川

ベッドの上で(もちさんの穴という穴はちいさいんだからやめてよう)と思いながら降参した。必ず鼻で息は出来ます、と先生は言うのだった。降伏したあとの鼻呼吸はまるで宇宙で酸素を与えられたかのような安堵感があり、はじめから口にすればいいのにと思いながら気づくと目の前の棚にはダルマがいて顔はミキイマウス風なのをヘン・・・と涙ぐみながら笑いかけそうになったのをこらえた。気を取り直してカラーモニターを見つめた。ハルキ・ミュラカミが言っていたまるで海に放ったら泳いでゆきそうなピンク色のイルカのような胃袋とはこのことだったのかと、見つめた。小さくなって体の中を冒険したいと思わない子供はいないみたいにおねいまんだってそれは長年の夢だった。体の旅、わたしの目はきらきらしていた。ここにいる、けれども体の中も見ている。ああそこじゃない、もっとこっちなのに!と何度かやり直しながら、小さなはさみで切り取られた組織はシャーレの中にちょいっと放り込まれた。


・・・