もちもちおねいまんと4枚の絵

もちはもちや おねいまんはもちもちおねいまんです

悩み

悩みって大きいも小さいもなくてなやみは平等に悩みである。綿毛布の形をした悩みが風にあおられて去ったように、ある過去部屋の古カーペットをベランダに出してほこりを払った時去ったあの貧乏神のような何か。それは悩みの三本の転々々だったのではないか。実存として風に連れ去られた髪の毛たち、今ものこされたりっしんべんとひよめきよ。

 

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1㍑

 

 

年明

健康ランドで6時から「別府の湯」にも入り10時に帰省の土産の買い物もすませた12月28日。まだこのときには12時間後に骨折した母親と救急車に乗ることになるなんて思いもしなかった。日々はすぎ退院した母を家へ送ったあと、北関東の田畑の風景を見渡したとき北風に青空と同じ色のあの綿毛布が飛ばされていく、幻影を見た。

Akemasite Omedetou Gozaimasita

 

解放

今年の休みは年賀状も仕事もやらない。自分を変える。変えられるのだろうか果たして、あとまわしの癖を。作戦としては仕事の余韻のある今から寝ずに三つの残りを片付けてしまうことである。無言で余力で丑三つ時にやり遂げた。くしゃみをしたら右の目と鼻が痛くなってしまった。鏡を見たら半分だけ泣いているみたいだった。ごろんちょしてハッとし、ごろんちょしてハッとしするしぐさがもうできなくなってしまったではないかと、風邪をひいた猫の恨みの顔だった。

今年もお疲れさまでした。

 

漫才

やり残した仕事やらないでいてテレビで令和ロマン等見て笑ってる。ああ早くしごとしなくてはと頭の片隅に残しながら。ちょっと待って。あのスーツの着こなしには昭和の漫才師へのリスペクト感じる。とコンピューターの電源を入れキーボードでいとしこいし・横山やすしと検索してしまう。これはまちがいなく血脈。*1昭和55年だって。宿題。しなくちゃ、あした学校。

やすきよセット

*1:きよしの良さもいまならわかる。

民衆

オーケストラの演奏をはじめて聞いた民衆は驚愕した。これまで音楽は丘の上を流れてゆく風ように耳で聞くものだと思っていたのに、劇場内に嵐や海が音で象られて押し寄せてくるの。光の中に心の声をきくの。そしてこんなことができる音の創造者が神ではなく我々と同じ人なのだったら、革命だってきっと。

落葉がきれい

 

火山

小林幸子吉幾三の歌声は唯一無二の個性であったとしても、あの似通った演歌と呼ばれていた歌たちはにっぽんの国土70パーセントの森林を含まない平地の上70センチメートルくらいの沈黙の中から湧き出ていたんだよ。こんこんぐわりと。

羊をめぐる冒険

 

脅威

小さな会館での小中学生の文化祭。お習字や絵画や工作などが壁一面に掲示してあり、墨の濃さも絵の具色も鮮やかで元気よく、新しき人にしかあつかえない幸福の素材が用いられている。正しさ以上に正解ばかりの群れに脅威を感じながらふとおっさんがいいなと思う。古くて下手でなんか落ち着く。

スカイダイビング