もちもちおねいまんと4枚の絵

もちはもちや おねいまんはもちもちおねいまんです

諸刃

嫌いとても嫌いきらいキライとへーきで思う心の持ち主、それが私だ。まるで「俺はこういう男だ」と開き直りのビックダディーにインスパイアされてうまれたグレイテストショーマンのThis is meのような。差別的な感性があることを自覚してるが捨てない。いわ…

名作

美味しんぼって山岡さんのこと好きだったんだ、とはじめて気づく暑い夏。ノリノリでエンディングからの主題歌。これは栗田さんの恋心。タッチの南ちゃんの「・・・。」にホラー感を感じてる日本の夏。NO!能? 大人の階段上ル

面談

そして今回の「君たちはどう生きるか」である。その昔生きろと言われたらしい。そのまた後で生きねばとも。もはや定かではない記憶を手繰り寄せれば、ほうほうのていで逃げ惑い這いずってきたわたし達が見える。その跡がこの道です、ごらんいただけますでし…

相対

久方ぶりの美術展にて。AIが描けるものかそうでないかの判断の鑑賞基準を手に入れた自分になっているのをはっきりと感じるバージョンアップもちもちおねいまんである。さてそうでないほうにおはしますのは関根正二と村山槐多と岡本太郎と出口なおと宮澤賢治…

本日

おろしたてのブラウスにいつもより手入れしたつもりの髪で自分だけが感じている心地よさのなかで。敢えて内面にまで今日は特別だと伝え聞かせて受け答えている。だれにもしられぬようにと堂々とした面持ちで語る広告のような。文章をつくりながら何となくま…

草冠

くさかんむりは縦2つから書き始めていたので、今の今まで両手でもってあたまにのせるくらいの大きさのイメージだった。くさかんむりの正しい書き順は横線が一画目なので、なるほどそう書てみると大地に芽がでてくる様子が目前で再現される。こんな広々とした…

座標

突出しているかと思えばまた後退するかのようなブームがおこり。同日に地平の彼方ではさらなる変化が認められており。傍観者なのか観測者か当事者か立ち位置もきまらずに横たわる休日の私。と。ものごとは真直ぐには変わらない。つまり時系列的に変化はしな…

継承

つげの木。円柱形にすると英国式になるとか、てっぺんを伸ばしてアップルにしてもいいな等と思って眺めている。でもいざ三段ハシゴを持ち出して植木バサミを手にのぼると今あるカーブそのとおりになぞってしまう。父の。 実家のときどき剪定するやつ

操觚

L・M・モンゴメリの「ロイド老嬢」を読み、主人公の頑ななところがあまりにもいとおしく同じように頑ななうちの母のことも変えようとしないことに決めたその翌日、母自ら「病院へ行く」と。2年も拒んでいたのに。そのあとこの本を貸したら読んでとても気に入…

切替

助けてくださいと世界の中心で少年が愛を叫んで、命の尊さが輝きを放ちながら青白き日輪となり、暗く暴力的な世紀末の名残りにとどめを刺した。なお冗談だろうと嘲笑するも己以外の誰もが洗い清められてゆくなかでは抵抗むなしくそれより先は光の中で暮らす…

怪盗

西の空に垂直に沈もうとしている三日月を見ていた。小窓越しに。袋から食べているとろろ昆布。今さっきのことに加え何年も前のことも蒸し返しながら仕事のいらいら。それらを一瞬にして翠の流れ星が大きく尾を引きながら持ち去った。 マジッシャンとお呼びい…

上向

足元にたくさん白い花が落ちていたので上を向いた。頭の位置をそのままにいつもの木々の道を歩いていた。少し工夫してなるべく自分が見えないように髪も鼻もまつ毛も。ただ瞳に羽が生えているように。 水墨画の世界

不通

どうしてなのかなわからないなと結論付けることをやめることにした。そのあとで理由を知った時に、ああそうだと思ったそんな気がしたと言うわたしだから。それは誠実さ立ち止まることよりも、直感を想像に変えて時を進むのを選ぶということ。でもこのことに…

御先

ステロイド軟膏を白くなるほどたっぷりぬってあっという間に直してしまおうと考えているところへ、斜め後ろから「お薬お探しですか?」と声をかけられ振り向くと薬剤師さんが。「喉の表面が痛かゆくて」と両ゆびを矢印にして見せたら、お顔に近いところです…

羞恥

乳腺症細胞診のう胞。く楔形文字?ヒエログリフ?と見まごうような筆跡に見とれていたらあ汚い字でごめんなさいねなんていいながらも明るい。そういえば電話で水曜日は男の先生ですがご了承くださいなんて言われてはいと答えたけど看護師さんの本意は若いっ…

着陸

高い大きな柳の綿毛がいくつかまとまってふわーっと飛んでくるのをベンチに座ってみていた。綿毛同士はいくつかまとまって次の風が吹いたらさあいくぞとスクラムを組んでやってくる。同志たちは重さで少しずつ降下してぴったりと私の手に収まった。 ひこうき…

病気

いくつかのカードが並んでいてさあ答えは何でしょうとつきつけられている。あれってこと?と思うだけじゃ正解にならない。たとえ一秒でわかっても十年考えて答えても。病院へ行って早速もらってきたものはたとえばこうさぎ。これから毎日育てていけるのかな…

河清

待つことは静止であるだろうか。あの日々は。待つことは大河のような時間の流れに飛び込み希望や理想と呼ばれる目的地があることを信じてその方向へ向かうことである。最短を目指すがゆえに逆らって時におぼれながらあきらめながら健全にそこへ逃れてゆこう…

弁当

きのうウインナーとリンゴを焼きいもとささみチーズフライと一緒に食べてしまったから、今日はかき菜と白米のお弁当。みそを添えて。いろいろあってなりゆきでこんな質素になってしまった春分の日。 これはろんろんにはみせられないな

鳳凰

大きな金色のクジャクのような鳥が円を描いて飛ぶ夢を見たと友達に言ったら「すごい、それは鳳凰だよ最高に幸運な夢だよ」と。そうしたらこれからどんなにいいことがあるのだろうと待っていた。カセットテープのBOØWYを聴きながら、隣のクラスの好きな子のこ…

雛祭

残業しないで買い物にいったらほしいほしいと思っていたコートが65%引きになってた。家についてテレビをつけたらあと3分で「プリティ・ウーマン」がはじまるところ。最初から見て、あとなんとなく録画一覧を確認したらパトリス・ルコントの「仕立て屋の恋」…

反応

もちちゃんと呼ばれたのでぱっと目を開けた。うとうとしていたんだ。実家のおふとんの中で。さっきお昼前に朝ご飯を食べてすぐまた入ってしまった。その番組の最後に岩合さんが「飼い主のお父さんが猫を呼ぶようにわたしもできるだけ、できるだけ猫にやさし…

経路

サボってばかりで必須科目を取らなかった人生だけど、そのあいだ素手で穿ち荒野に毛細血管ほどの流れができた。血脈は途絶えるが水は流れる。本流から外れたわたしは、いつしかわたしたちとなって流れている。この筋道はやがて巨人の赤子の指先を動かすもの…

荒海

深い海へ潜ってから、再び輝く水面へ浮かんで戻る。それを何度も何度でも。眠っているようで起きている。夢に現実と同じくらいの確かさがある。あいまいな記憶は定着し、乱れた物事が引き潮にのって整えられてゆく。故郷ではいつもレム睡眠の波形。 レム・ノ…

節分

1・2・3・4・5と一粒ずつ口に入れる。6・7・8・9・10。11・12・13・14・15。16・17・18・19・20。蘇るのである、なんとなくしかしはっきりと。一年一粒ずつの色合いを感じながら歯ですり潰す。感じる。胸のいたみ。Count fortyからの無味乾燥な味わい。 翼の…

花形

毎晩22時から始まる道路工事はもうずっと夏前から続いているが、ここにきて本格的な仕上げ舗装がはじまった。年配男性作業員が若者に小さなやかんを手渡す。路面に出た丸いふたの周りにドロドロのアスファルトを注いてシールする作業である。年配の男性はほ…

目標

大寒波がくるので18:57分にお布団に入って21:15に電気を消した。そして9:00に目が覚めた。この冬の目標はたくさん寝ること。目標がらくらく達せられた後は自由。化粧品と食料を買い車でかつ丼弁当を食べ図書館で仕事し本借りてBOOK・OFF2件をまわりお寿司…

鳥居

これだと、そこがあれだとわからないかもしれないんじゃない。と言った。あるいは、そこがあれだとわからぬやもしれざらず といったのかも、そのころならば。兎に角懸念はあった。こんなかたちにしてみんなにわかるかなと。でもつくれないのだからしかたない…

御籤

年を越して晴天の続く冬空に映える木々の枝は白く一本一本がくっきりとしている。歳を取る美しさは、こういった包みせぬ状態へむかうことなのかもしれないと見上げながら歩き、昼なお暗い森へ差し掛かった。むこうより駆けくるものあり。まっしぐらにおねい…

連鎖

今日は一年の時間とお金をうまく都合して実現した観劇だ。この椅子も音楽も自分が自分にあきらめず用意したものである。カーテンコールの時、となりのおねえさんがせいいっぱい拍手をして一瞬止めて、また一度拍手をしてを繰り返していた。はんかちで目をふ…