2013-11-29 さなぎ いつものベンチには誰もいないのだった。風が灰色の雲を吹分けて白い道を作っていた。もちもちおねいまんはダウンの入ったコートをシュラフのように着て風に背を向け、温めて持ってきたお昼を食べていた。その後も、今夜はここでビバークすると考えながらじっとしていた。けれども休憩15分前になると走りだし、ビルの中に入るその手前でコートを畳みエレベーターに乗って行ってしまった。 ・・・