もちもちおねいまんと4枚の絵

もちはもちや おねいまんはもちもちおねいまんです

猫の手

雪のなかそろそろと車はゆく。音楽の泉はショパンピアノソナタ特集で次々に音符が舞い飛ぶ。きのうペンギンが石をくれるのを見た。お礼と好きの気持ちを込めて貝殻みたいな平たい石をぽいと投げた。ありがと、とタレントの飼育員さんが言ったらえへえへと言うかんじで翼をうしろに引いてどこかへいってしまった。やさしくててれやなのだ。
人がああこの人好きだと思う瞬間は、その人の弱い部分を垣間見たときだろう。なので弱さはそっと隠すのが嗜みなのだろう。隠れていなくても隠そうとしている人が居たらそのしっぽをつかんではいけない*1
「モテる」と言う言葉の漠然としたかんじについて思った。「もてたい」 というときひとはほんとうは、「もちたい」 のではないか。なにをもちたい?お金を?希 望 を 場 を 時 間 を 安 らぎを 力 を。自 信を。もてるでしょうか?もてますよ。
だけどモテたいと意識したとたん、なぜか他人の顔色ばかりうかがってしまって、まるで失敗した魔法で変身して二度と戻れなくなった猫の手みたい。御箸いっぽんももてない。日にちも分からないしレジで小銭もまともに出せない。*2 



・・・

*1:のだろうか 掴むべきか

*2:いまここ