もちもちおねいまんと4枚の絵

もちはもちや おねいまんはもちもちおねいまんです

バナナケーキ

みなぞこ

わたしは彼女がとても好きになった。彼女は絵を描いたりお菓子をつくったりする。愛する南の島のため文章を綴る。自分のケーキを分ければ分けるほど嬉しくなってしまうのと彼女は言う。
真っ暗な雨の日、オーブンのあかりだけをたよりに、彼女のレシピでケーキを焼いた。ターンテーブルの上ケーキは時計の針のように平和を願って明々と踊るのだった。
翌日、二人分のケーキを四人で分けてほんのすこしずつ食べることになった。おいしいといわれた。わたしは照れなかった。彼女の精神が受け入れられたような気がして誇らしかった。
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