もちもちおねいまんと4枚の絵

もちはもちや おねいまんはもちもちおねいまんです

夢十夜 一、嫌われ者の女の子の話

丘に登る

嫌われ者の女の子はみんなに嫌われていました。ある日嫌われ者の女の子が草原を歩いていたら鷲に掴まれ、空を飛び、巣まで運ばれました。鷲は彼女を見て「なんだ嫌われ者の女の子か」といい、ふいっとくちばしを横に向けました。鷲の子供たちも真似をして横を向き目を閉じました。嫌われ者の女の子は食べられずに済んだことを喜んでいいのか悲しんでいいのかわからず山を降りました。帰り道、自転車屋さんの前を通るとそこにはチェコスロバキア号とオレンジ色の文字でペイントしてあるクリーム色の古い自転車が展示してありました。嫌われ者の女の子はその自転車をずっと見ていました。彼女は思いました。わたしは嫌われ者の女の子かもしれない、だけど何かを好きになることはできる。

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